国際結婚って大変だし、苦労しそうね…後悔していない?
色々な方からよく聞かれるのが、『国際結婚って大変でしょ?』ということです。
日本人との結婚も、国際結婚も、両方経験した私の個人的な意見ですが、『国際結婚の方がいろいろと大変だなぁ』と感じています。
国際結婚をする前から、苦労すると分かっていたこともあれば、国際結婚して初めて分かった大変な部分もありますね。
また、一般的に広く認知されている苦労もあれば、その場面になってみないとわからない苦労もありました。
この記事では、これから国際結婚をする方向けに、国際結婚で苦労するであろう部分を、4つの観点からお伝えしていきます。
◆ 国際結婚をして、日常生活で苦労することは?
◆ 国際結婚をして、金銭面で苦労することは?
◆ 国際結婚をして、夫婦関係で苦労することは?
◆ 国際結婚をして、人間関係で苦労することは?
国際結婚は、日本人同士との結婚よりも困難な分、国際結婚を後悔する人も少なくありません。
しかし、国際結婚は、日本人同士の結婚では味わえないような、素晴らしい経験ができることも事実です。
事前に国際結婚の苦労を知っておき、事前に苦労の芽を摘んでおくことで、国際結婚を後悔せず、素晴らしい結婚生活を送れるようになるはずですよ。
1.国際結婚して、日常の生活で苦労すること
(1)行政手続きが多い
一つ目のポイントは、行政手続きの多さでしょう。
国際結婚をすると、日本人同士の結婚に比べて、行わなければいけない行政手続きが格段に多くなりますね。
たとえば在留資格(いわゆるビザ)関連の手続きは、日本人同士の結婚ではゼロ! 外国人ならではの行政手続きになります。
他にも、婚姻手続きは日本だけでなく、相手国でもしなければいけないとか、(必須ではありませんが)通称名の登録をどうするのかなど、国際結婚ならではの行政手続きは非常に多いのです。
初めての手続きばかりですから、戸惑ってしまうことも多いでしょう。
国際結婚に必要なビザの知識をまとめました!
https://kokusaikekkon7.com/what_status_of_residence/
国際結婚での婚姻手続きについて、まとめた記事です。
https://kokusaikekkon7.com/marriage_things_to_do/
通称名の登録については、こちらの記事を参照にしてください!
(2)法律の知識が必要不可欠
国際結婚では行政手続きが多い、ということを紹介したのですが、ここには色々な法律の知識が必要になります。
国際結婚の場合には、『●●しなければダメ!』なんて、だ~れも教えてくれません。意外と市区町村役場の方も、詳しいことを知らなかったりします(笑
国際結婚をするのであれば、最低限の法律の勉強は必要になると思いますよ!
次の2つの法律については、簡単に内容を見ておいたほうが良いでしょう。
- 出入国管理及び難民認定法(いわゆる”入国管理法”)
- 国籍法
入管法を学ぶと、外国人パートナーの在留資格に関する知識を習熟できます。
国籍法を学ぶと、お子さんの国籍に関する知識を学ぶことができます。
(3)日常言語をどうするのか?
国際結婚をする上で、言語の問題は避けて通ることができません。
- 夫婦間の会話は、どの言語で行うのが良いのか?
- 子供との会話は、どの言語で行うべきなのか?
- パートナーの日本語力向上のためには、どうすれば良いのか?
日本で生活するうえでは、日本語がベースになると思いますが、将来を考えると、パートナーの国で話されている言語も使えるようになる必要があります。
海外移住の可能性もありますし、パートナーの親族とのコミュニケーションを図るためにも、外国語を勉強した方がベターでしょう。
2.国際結婚して、金銭面で苦労すること
(1)婚姻関連では、とにかくお金がかかる
私が国際結婚して金銭面でいちばんビックリしたことが、妻と結婚するために、『今までの貯金がすべて吹き飛んだこと』です!
国際結婚はお金がかかると聞いていましたが、まさかあそこまでとは…
婚姻関連で発生するお金は、大きく分けて次の2つをイメージしてください。
- パートナーの親族関連のお金
- 結婚式のお金
パートナーの親族関連のお金は、それなりにかかってきます。
結納金を支払ったり、日本へ招待したりなど、国際結婚ならではの出費が多いのです。
また、国際結婚の場合には、結婚式を2回やることも多いです。
私と妻も、日本では本格的な結婚式を行い、中国では簡素な食事会形式の結婚式を挙げました。
メインは日本での結婚式で、ここには彼女の親族を5人、中国から呼びましたので、かなりまとまった出費になりました。
親族とのリレーションシップを図り、パートナーとの良好な信頼関係を構築するためにも、結婚関連の出費はケチらない方が良いと思います(笑
私が国際結婚したときにかかった費用総額をドドーンと後悔公開!
https://kokusaikekkon7.com/howmuch_inmarri/
国際結婚の場合、結婚式は2回挙げることがベストです!
(2)結婚生活でも、国際結婚はお金がかかる
結婚生活が始まっても、国際結婚の方がお金がかかる場面は多いです。
とくに、パートナーの方が初めて日本に来られるケースでは、来日当初、多くのお金がかかることは覚悟しておきましょう。
たとえば、日本語学校で日本語を勉強するための費用、自動車の運転免許証を取得するための費用、日本語を習得してアルバイトをするまでの生活費用などですね。
また、経常的に発生する一種のランニングコスト的な費用もあります。
- ビザの取得・更新費用(主に行政書士費用)
- 里帰り費用
外国人が日本に長期滞在するためにはビザ(在留資格)が必要で、この更新手続きが定期的に必要になるんですよ。
永住ビザへの変更や、帰化する場合には、自力でも手続きは可能なのですが、許可率を高めるために行政書士を利用することが一般的です。そうすると、行政書士への報酬も必要になりますね。
また、年に1回は、パートナーを母国に帰してあげた方がよいでしょう。
往復の交通費だけではなく、お土産代なども含めると、意外とバカにならない出費になります。
国際結婚の里帰りについて、いろいろとまとめました!
(3)将来の年金について知っておく
国際結婚をしたカップルの多くは、将来の生活に不安を抱えています。
将来どこの国で生活するのか、両親の面倒はだれが見るのか、そして『老後資金はどうするのか』などですね。
日本人同士の結婚の場合、基本的には生活ベースは日本ですし、年金も日本に支払い続けることになります。そうすると、ある程度老後資金について、予測しやすくなりますよね?
ところが、国際結婚になると、次のような年金の問題が生じてくるのです。
- パートナーが今まで年金を支払ってこなかった可能性
- 将来の生活基盤が日本以外になる可能性
①についてですが、外国人はビックリするくらい、国民年金保険料を納めていません。
パートナーが企業に勤めて、厚生年金に加入していなければ、国民年金を支払っていない(免除等含む)ことを覚悟したほうがよいでしょう。
一応、追納制度があるものの、追納制度を使って納付できるのは2年前までです。追納したとしても、受給できる年金額が大幅に増額される、ということはありません。
また、②についても知っておく必要があるでしょう。
将来、海外に居住する場合、外国人でも日本の年金を受け取ることができるのか?
また、あなたのパートナーの母国の社会保障制度はどうなっているのか?など。
でも、ここまで考えておかないと、老後になって困ることになりかねません。
老後の資金をどうするのかについては、年金受給以外の手段も含めて、パートナーの方とよく話し合っておきましょう!
3.国際結婚して、夫婦関係で苦労すること
(1)将来のビジョンを一致させるのは難しい
国際結婚のカップルが、将来のビジョンを完全に一致させ、共有することはとても難しいです。
どこの国で生活するのか、お互いの両親の面倒はだれが見るのか、永住ビザは取得するのか、帰化を視野に入れるべきか、子供はどのように育てるのか?
日本人同士の結婚に比べ、より多くの議論を重ねなければいけません。もちろん、完全に納得がいくことは少なく、お互いに我慢や妥協をせざるを得ない場面も多いでしょう。
(2)やっぱり価値観は日本人と違います
いざ国際結婚の生活を始めると、パートナーを外国人として意識する瞬間はほとんどなくなります。
一人の人間として見ていますので、国籍を意識する瞬間は少ないですね。
それはそれでいいことなのでしょうが、外国人ということを完全に忘れて接すると、日本の常識が通用せずに『あれ?』と戸惑うことも多いです。
教育や文化は、そこに携わる人たちの、人格形成の一環を担う重要な要素ですよね。
日本と異なる教育を受けていたり、日本とは異なる文化圏で育ったりすれば、日本人と異なる価値観が育まれることは、極めて自然なことですし、当たり前なことなのです。
日本へ留学しに来る。または日本の企業で働く。
この様な経験を通じて、日本人のメンタリティを理解することは可能ですし、日本社会に溶け込んで生活できるようになる外国人も多いです。
それでもやっぱり外国人のメンタリティや価値観のベースは、彼らの母国のそれがベースであることを、忘れてはいけないでしょう。
中国人は謝りません!これなんかは典型的な価値観の相違ですね!
(3)子供の教育方針について
国際結婚において、子供の教育方針をどうするのかは、とても難しくてデリケートな問題です。
私も妻とは、子供の教育方針について頻繁に話し合います。
- 家庭での言語教育をどのように行うべきか?
- 外に出るようになった後、どのように言語能力を伸ばしていくか?
- 日本と中国と、どちらの国の教育を受けさせるべきか?
国際結婚カップルの子供は、きちんと教育すれば、自然にバイリンガルへ成長する環境的下地が整っています。
また、日本では対応が遅れているSTEM教育(課題解決能力)を、海外移住することで受けさせるという選択肢もあります。
日本人カップルから生まれた子供よりも選択肢が多い分、子供への負担も大きくなります。
子供にとって、一番負担が少なく、将来の可能性を伸ばしてあげるために、夫婦間でのディスカッションが重要になります。
4.国際結婚して、周囲の人との関係で苦労すること
(1)国際結婚は両親から反対されやすい
国際結婚は、あなたのご両親から反対されることが当たり前です。
事前に反対されることを覚悟しておかないと、ご両親との関係がギクシャクするだけでなく、パートナーとの関係まで悪化することもあり得ます。
ご両院からの反対は、しっかりと時間をかければ、解決できることが多いですよ。
結婚が決まってからいきなり報告するのではなく、ある程度時間がかかることを想定して、ご両親からの理解を得ていきましょう。
私も国際結婚を猛反対されました!でも、ちゃんと納得してくれましたよ。
(2)パートナーの親族と文化が違う
私は妻と日本で知り合いました。
妻は日本での生活が長いため、日本人のマインドを理解していますし、価値観も日本人に近い部分があります。
しかし、妻の親族は日本で生活したことがありません。
やはり、妻の親族と交流する場面では、価値観の相違からストレスを感じることも多いです。
とくに、日本に招待しておもてなしするときには、気を遣いますし、ストレスも溜まりますね…
アジア地域では、日本以上に親族との関係性が濃い国が多いですから、パートナーの親族との関係は、とても重要になりますよ。
(3)国際結婚の”馴れ初め(なれそめ)”を聞かれまくる!
この記事の冒頭でもお話した内容ですね!
国際結婚していることが分かると、なぜか『どうやって奥様と知り合ったのですか?』という馴れ初めを聞かれることが、非常に多いんです。
『……エヘヘ、業者婚ですよ。お金払ってお見合しました!』
なんて言おうものなら、場が凍ることが分かっていますので、職場で知り合ったという無難なウソをつくわけです。
で、職場の人には、語学スクールで知り合ったとウソをつくんですよね。
そのうち、誰にどんなウソをついたのか、訳が分からなくなってきます(笑
(4)子供の人間関係
まだ私の子供は小学校に上がっていません。
ただ、小学校に上がるといろいろな問題が生じるであろうことは、容易に想像できます。
- 子供自身の人間関係(先生やお友達)
- 周囲のお子さんのご両親と、私たち国際結婚カップルの人間関係
教育環境の整備や、言語問題、アイデンティティの確立など、今のうちから対策しておく必要性を感じています。
5.国際結婚で苦労すること ~まとめ~
いかがでしたか?
国際結婚で苦労することは、日常生活面・金銭面・夫婦関係面・人間関係面の4つであることがご理解いただけたと思います。
もちろん、今回の苦労話は私の体験がベースになっていますので、これ以外の苦労もあると思います。かなりヘビーな苦労をされた人もいるでしょう。
でも、とても大切なことは、事前に準備をしたり、パートナーとコミュニケーションを取ったりすることで、ほとんどの苦労は軽減できるということです。
望んで苦労をしたいという稀有な人なら別ですが、ほとんどの人は、進んで苦労をしたいとは思わないでしょう。
ぜひ、今回の記事をベースに、どんな苦労をしそうなのか?そしてどうすれば、苦労を軽減できるのか?考えていただければと思います。
今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました!
https://kokusaikekkon7.com/pros-cons-international-marriage/