永住要件の確認が終わったら、今度は書類集め!? 何をどこで集めればいいんですか?
発行書類には3ヵ月の有効期限があるものもあり、効率的に集めていかないと、二度手間になる可能性も考えられますよね。
この記事では、永住ビザの申請に必要な書類を、どこで収集すればよいのかをリスト化しましたよ!
>永住ビザってなに?取得するメリットは?
>永住許可がおりるために必要な要件は?事前にチェック!
>永住申請の理由書の書き方は?ポイントが知りたい!
>もしも、永住許可が不許可になってしまったら…
※信頼できる行政書士をお探しの方は、以下の関連記事を参考にしてください。
永住申請の審査は大変厳しくなっています。自信がない場合には、迷わず行政書士を利用されることをオススメします。
1.市区町村の役所で取得する永住申請に必要な書類
(1) 住民税等の関係書類
- ☑★住民税の課税(非課税)証明書 ☞直近3年または1年分
- ☑★住民税の納税証明書 ☞直近3年または1年分
- ☑国民健康保険の納税証明書 ☞直近3年分
★マークは、必ず収集する永住申請書類をあらわしています。
- 永住希望者が、就労系ビザの場合は、①②③につき、直近3年分の証明書を取得してください。
- 身分系ビザ(定住者をのぞく)の場合は、①②につき、直近1年分、③につき、3年分の証明書を取得してください。
- 在留資格「定住者」の場合は、①②③につき、直近3年分の証明書を取得してください。
①住民税の課税(非課税)証明書
毎年、6月頃に最新年度のものが取得できるようになります。申請時期がかぶる場合は、最新年度のものも必要になることがあります。
なお、収入が低く、住民税を支払っていない場合には、非課税証明書を取得してください。ただし、非課税の場合には、不許可になる可能性が高いです。
②住民税の納税証明書
未納または滞納があった場合、永住は許可されません。
1年以上の適正な納税実績を作ったうえで、永住申請を行ってください。
③国民健康保険税の納税証明書
国民健康保険に加入している場合にのみ、取得が必要です。
会社で社会保険に入っている方は、取得は必要ありません。
また、社会保険に加入している方の扶養に入っている場合も、取得不要です。
(2)住民票や戸籍謄本関係
- ☑★住民票 ☞世帯票を省略なし(個人番号・住民コード以外)で
- ☑戸籍謄本 ☞配偶者や親が日本人の場合のみ
- ☑出生届の記載事項証明書 ☞永住の申請者が、日本で生まれた場合のみ
- ☑★婚姻届の記載事項証明書 ☞日本で婚姻届を提出していた場合のみ。跛行婚でない限り必要
①住民票
平成24年から、外国人に対しても住民票が作成されるようになりました。
住民票には、個人票と世帯票がありますが、世帯票を取得してください。
また、記載事項は省略をしていない状態で、取得する必要があります。
ただし、個人番号・住民コードは通常記載されませんので、空欄でOKです。
②戸籍謄本
配偶者が日本人または親御さんが日本人の場合に、取得する必要があります。
- 日本人と結婚している場合には、日本人配偶者の戸籍謄本を取得します。
- 日本人の親御さんがいる場合には、その方の戸籍謄本を取得します。
除籍謄本や改製原戸籍も必要になることがあります。
③出生届の記載事項証明書
永住権を申請する方が、日本で生まれている場合に、取得する必要があります。
なお、出生届を提出した市区町村の役所でないと、取得ができません。
本籍地の役所ではありませんので、注意してください。
記載事項証明書は、通常は取得できない書類です。
- 請求の具体的な理由
- 届出の対象となる方の本籍と、その戸籍の筆頭者
- 届書の種類・届出日・届出の対象となる方のお名前
- 届書記載事項証明書を使う方の氏名、住所および届出の対象となる方との続柄
上記の内容を聞かれる可能性がありますので、準備しておきましょう。
また、ご本人であると確認ができるものが必要です。
④婚姻届の記載事項証明書
日本の役所に婚姻届を提出している場合は、こちらの書類の取得が必要になります。
こちらの請求先は、婚姻届を提出した市区町村の役所になります。
本籍地の役所ではありませんので、注意してください。
また、記載事項証明書は、通常は取得できない書類ですよ。
請求の具体的な理由などを聞かれるので、きちんと準備していきましょう。
>跛行婚ってなに?跛行婚の悲劇について、よろしければどうぞ!
2.法務局で取得する永住ビザ申請に必要な書類
マンション等の不動産を所有しているか、法人を経営している場合にだけ必要です。
ご本人だけでなく、同居している家族が所有または経営している場合にも、書類の取得が必要になります。
(1)土地・建物といった不動産を所有している場合
☑★不動産の登記簿謄本(登記事項証明書)
保有目的は関係なく、居住用であっても、投資用であっても、取得が必要になります。
オンラインで申請手続きをすることが可能です。
>不動産の登記簿謄本オンライン申請はこちら(法務省HPにジャンプします)
(2)法人を経営している場合
☑★法人の登記簿謄本
会社を経営している場合には、取得が必要になります。
オンラインで申請手続きをすることが可能です。
>法人の登記簿謄本オンライン申請はこちら(法務省HPにジャンプします)
3.会社で用意する永住ビザ申請に必要な書類
永住申請する本人が働いている場合には、ご本人の書類を用意してください。
永住を希望する方が、扶養を受けている場合には、扶養者の書類をご用意ください。
- ☑★源泉徴収票(原本) ☞直近3年または1年分
- ☑★在職証明書 ☞3ヵ月以内のもの
- ☑★給与明細書 ☞直近3ヵ月分
- ☑勤務先の代表者が作成した推薦状 ☞あれば申請上有利になります
会社経営者(本人または扶養者)は、以下の書類も必要です。
- ☑★定款のコピー
- ☑営業許可証のコピー ☞営業許可証が発効される業種の場合
- ☑★法人税の確定申告書控えのコピー ☞直近3期分
- ☑★会社案内
①源泉徴収票(原本)
なくしたり、別の目的で使用してしまっている場合には、会社に再発行してもらいます。
永住希望者が、就労系ビザの場合には、直近3年分が必要です。
永住希望者が、身分系ビザの場合には、直近1年分が必要です。
②在職証明書
法律で定められた様式はありません。
会社でテンプレートを持っている場合には、それで作ってもらいましょう。
もしなければ、インターネットを参考に、自身で作成し、社印を押してもらいましょう。
③給与明細書
給与明細書は、直近3か月分が必要です。
万が一なくしてしまっても、会社から再発行してもらうことが可能です。
4.本国から取得する永住ビザ申請に必要な書類
本国からの書類は、すべて日本語訳の添付が必要です。
(1)中国人の場合
- ☑★出生公証書
- ☑結婚公証書 ☞結婚している場合
- ☑家族関係証明書 ☞子供がいる場合
中国にある「公証処」で発行してもらいます。
日本にある大使館では、発行してもらえませんので注意しましょう。
(2)台湾籍の場合
- ☑★戸籍謄本(現戸全戸)
- ☑結婚証明書または結婚が記載されている戸籍謄本☞結婚している場合
取得できる場所は、台湾になります。時間がかかりますので、計画的に取得するようにしましょう。
①戸籍謄本(現戸全戸)
台湾の戸籍謄本には、2つの意味があります。
- 日本の戸籍謄本と同じく、すべての情報が記載されているもの。
- 日本の戸籍抄本と同じで、一部のみが記載されているもの。
永住申請で必要となるのは、すべての情報が記載されている戸籍謄本です。戸籍住所・姓名・生年月日・出生地・父母と配偶者の名前が記載されています。
(3)韓国人の場合
- ☑★基本証明書
- ☑婚姻関係証明書
- ☑家族関係証明書
韓国で取得することもできますが、日本の韓国大使館や領事館で取得できます。
②婚姻関係証明書
次のいずれかに該当する場合のみ、取得が必要です。
- 永住者の配偶者等から永住申請する場合
- 配偶者と一緒に永住申請をする場合
③家族関係証明書
次のいずれかに該当する場合のみ、取得が必要です。
- 配偶者や家族と一緒に永住申請する場合
- 永住者の実の子供であることを立証して、永住申請する場合
(4)その他の国籍の場合
本国または在日大使館・領事館から、身分関係を証明できる書類を取得してください。
- ☑戸籍謄本に類するもの
- ☑婚姻届の受理証明書
- ☑結婚の証明書
- ☑出生の証明書
- ☑特別養子縁組の証明書
(5)本国の学校が最終学歴となる場合
- ☑卒業証明書または卒業証書
通常は、海外の大学等に発行依頼をすることで、送ってもらえるはずです。
卒業証明書等は、コピーしたものを提出します。
5.身元保証人が用意する永住ビザ申請に必要な書類
身元保証人になれる人は、日本人または永住資格をもつ外国人だけです。
また、安定した収入も要件ですので、会社員か経営者のどちらかになるでしょう。
身元保証人をお願いする方に、以下の書類を用意してもらうよう、依頼しましょう。
- ☑★身元保証書
- ☑在職証明書 ☞会社員のみ
- ☑法人の登記簿謄本(登記事項証明書) ☞会社経営者のみ
- ☑★住民税の課税証明書 ☞直近1年分
- ☑★住民税の納税証明書 ☞直近1年分
- ☑★住民票 ☞世帯票を省略なし(個人番号・住民コード以外)で
- ☑★申請人との関係を説明した文書
◆ 身元保証人を知人から断られたら…!?
その場合、おそらく、借金の連帯保証人と勘違いしていると思われます。
入国管理法上の身元保証人は、道義的責任だけで、金銭的責任は生じないということを説明し、お願いしてみるとよいでしょう。
永住権(ビザ)の申請に必要な身元保証人って?責任範囲とリスクは?
6.そのほか、永住ビザ申請のために用意するもの
(1)作成や記入が必要なもの
③永住許可を受ける人にかかる年表
その方の在留歴、学歴、職歴、身分関係の変更歴を記載してください。
⑤日本人からの推薦状(友人など)
こちらは、提出があれば審査が有利になると考えられます。
⑥寄付やボランティア活動に関する実績資料
こちらも、提出があれば審査が有利になると考えられます。
⑦運転記録証明書
無事故無違反であれば、提出することで好印象になる可能性があります。
>永住理由書の作成方法は、こちらの記事にまとめています!
(2)コピーを用意するもの
(3)写真関係
①証明写真
申請日よりさかのぼって、3ヵ月以内の物をご準備ください。
正式な証明写真になりますから、帽子は外して、無背景のものを用意します。
②ご自宅の写真
所有物件でも賃貸物件でも必要です。
建物の外観、玄関、リビング、寝室、キッチンなどの写真を準備してください。
③スナップ写真
ご家族や職場の人、身元保証人の方とのスナップショットをご用意ください。
最低3枚以上の提出が必要です。
(4)その他
申請当日は、以下の物の持参を忘れないようにしてください。
まとめ:申請理由書の位置付け
ここまで、永住権申請のために収集する必要書類について、長々と書いてきました。
これ以上必要な書類が増えることはありませんので、ご安心ください(笑)
本当にお疲れさまでした!
- 永住申請に必要な書類を効率的に集める
- 必要に応じて、提出資料を追加で用意する!!
- 一番重要な書類は、申請理由書!!!
ということで、ここで一つ、考えていただきたいことがあります。
永住申請に必要な書類たちは、どんな位置づけのものでしょうか?
答えは、あなたが永住を希望し、自分は永住にふさわしい人物である、ということを他人にプレゼンするための資料という位置づけです。
では、あと一つだけ、質問させてください。
では、あなたは、なんのために日本への永住を希望するのでしょうか?
この答えは、人それぞれだと思います。
ただ、一つだけ言えることがあります。
それは、誰しもが永住したい理由があって、永住申請をしているということ。
永住したい理由があるからこそ、必要書類でプレゼンしているということです。
その永住した理由が様々なのに、プレゼン資料は画一というのは、ありえませんよね?
では、任意で提出したものが、仮に「女性と写っている写真」だったとしましょう。
これだけを見て、「担当する審査官はどう思う」でしょうか?
すべての提出資料は、「永住申請する理由」と関連性がなければおかしいですよね。
その「永住申請する理由」を記載するのが、「申請理由書」です。
乱暴な言い方ではありますが、申請理由書のために、すべての提出資料は存在しています。
いかに申請理由書が重要なのかが、ご理解いただけるのではないでしょうか?
すべての提出書類は、申請理由書の内容を説明するために存在しています。
>実際に書類を収集するタイミングで、こちらの記事もお読みください!
※信頼できる行政書士をお探しの方は、以下の関連記事を参考にしてください。
永住申請の審査は大変厳しくなっています。自信がない場合には、迷わず行政書士を利用されることをオススメします。
今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました!