国際結婚に興味はあるけど、自分が国際結婚をしても大丈夫なのかな?
これは、国際結婚をしようと思った人なら、一度は経験している悩みだと思います。
国際結婚はとても難しい、離婚率が高い、外国人女性に騙される、という情報が否が応でも耳に入ってきますから、どうしても気になるんですよね。
こういった不安は、次の2つのうち、どちらかの感情から来ているもののはずです。
① 自分は国際結婚に向いていないんじゃないか?
② 国際結婚より、日本人との結婚のほうが向いているんじゃないか?
パッと見ると、中身が似ていると感じるかも知れません。でも、それぞれが意味する内容は、少しだけ向いているベクトルが違うんです。
①は、将来的に離婚してしまう可能性を考えるからこそ、出てくる言葉でしょう。離婚を恐れてしまい、前に足を踏み出すことが難しいという状態。ちょっとネガティブなイメージを持っている感じですね。
②は、自分が国際結婚に対して向いているのか、自信がない状態といえます。つまり、自信さえ持てれば国際結婚をしてみたい、という感情が心の奥底にはあるんですね。どちらかというと前向きなポジティブなパワーを感じる内容です。
①に関しては別記事で、「国際結婚で離婚しやすい人の特徴」として紹介しています。
国際結婚に向いているかどうかのチェックは、それほど難しくありません。
次の3つにあてはまるようでしたら、あなたは間違いなく国際結婚に向いています。
- 精神的に自立していますか?
- 言葉やジェスチャーによるコミュニケーションが得意ですか?
- ダイバーシティが当たり前だと思えますか?
どうでしょう?あなたは、いくつ当てはまりましたか?
もちろん、すべてに当てはまるのがベストですが、決して全部に当てはまる必要はありませんよ。
この記事を読んで、すこしでもあなたが自信をもてて、国際結婚に対して前向きになってもらえればと思います。
記事の最後には、具体的に考えていただくためのワークも用意してあります。ぜひ最後までお付き合いください。
国際結婚に向いている人1「精神的に自立している」
精神的に自立していると、他人に流されることがなくなります。
また、自分の長所短所・他人の長所短所を冷静に評価できます。
外国の方は、自分の考えをしっかり持っている人が多いです。
もしも、精神的に自立していない方が国際結婚すれば、何でもかんでもパートナーに流される生活になります。
精神的に自立していない人は、その結果がうまくいかなければ、パートナーのせいにして責めたてるでしょう。
精神的に自立している外国人からすると、これは駄々をこねている子どもそのものです。
そんなことでは、パートナーから愛想をつかされてしまうのも時間の問題でしょう。
それでは、精神的な自立について、次のようなケースを考えてみてください。
- 新しいことに直面したとき、あなたなりの意見や考えを持つことができますか?
- あなたの意見が他の人の意見と違ったとき、感情を排除して、冷静に比較することができますか?
- ご自身の意見を通したいとき、その根拠を冷静に相手へ提示することができますか?
- 相手の意見の方が正しいと感じた場合、それを受け入れる根拠を、ご自身に対して主観的に説明できますか?
- 相手の意見を人格と同一視して、相手の短所と評価することはありませんか?
- 相手の短所を発見すると、相手の長所が見えなくなることはありませんか?
自分の考えを持つためには、自分自身を知ることが必要ですし、他人のことも知らなければむずかしいでしょう。
さらに、その評価を下す自分に対して、自信を持つことも重要です。
日本の教育は自分なりの考えを持つことを拒絶するシステムなので、ひょっとしたら、この要件をみたす人は多くないかもしれません。前にならえ!の金太郎あめ教育に慣れすぎてしまっているんです。文化面を見ても、出る杭は打たれるところがありますからね。
しかし、国際結婚に向く人の3つの特徴のうち、一番ウェイトが高いのは間違いなくこの要素です。
精神的自立ができているというあなたは、間違いなく国際結婚に向いていますよ。自信をもって国際結婚に臨んでくださいね!
精神的自立さえできていれば、ほかの2つの特徴はおまけみたいなもんでしょう。
※このタイプの人が日本人と結婚した場合、お相手が精神的に自立していないかただと、結婚後に苦労すると思います。
国際結婚に向いている人2「言葉やジェスチャーによるコミュケーションが好き」
相手も分かっているだろう、というどこか心地の良い空気感。
同じような意味の以心伝心も、どちらかというと良い意味で使われる言葉ですよね。
日本文化の良いところと言えるでしょうし、私自身もこうした価値観は大好きです。
ただ、この日本人の美徳も、ブレーキがかからずに行き過ぎてしまうと、分かっているのが当たり前!分かってないのがおかしい、というへんてこな話になります。
よくいるでしょ?「見りゃぁわかるだろ!!」って怒鳴っている人。
これは、外国人からすると、とても奇異に映っているようですよ。
外国の人は良くも悪くも、対面による直接的コミュニケーションが発達しています。言葉で結論を分かりやすく伝えるし、ボディランゲージも交えて、感情や情報の伝達にものすごく力を入れます。
だから、自分の考えをプレゼンする能力には長けているし、相手の言葉から裏の考えをくみ取る能力にも優れています。
ほら、外国のジョークって、なかなか日本人からすると、わかりづらいところがありますよね?でも、彼らはそれで十分にコミュニケーションが取れているじゃないですか。
逆に、空気を読むことはとっても苦手。コミュニケーションがないところから、何かを感じ取るというのは、慣れていない人からすると難易度が高いんです。
あなたが「見ればわかるだろ!」という人だと、外国人とはうまくコミュニケーションが図れない可能性があります。
国際結婚に向いている人3「ダイバーシティが当たり前だと思っている」
ダイバーシティとは、多様性を意味します。
マイノリティの権利について主張をする際、ダイバーシティという用語を使っている人もいますが、その概念は正確にいうと誤りです。本来のダイバーシティは、異なる価値観や文化的背景の多様性に対する興味と受容を意味します。
海外の社会だって、まだまだダイバーシティ概念が浸透しているとは思いません。ただ、個人対個人のコミュニケーションのときには、多様性に対する許容力を強く感じます。日本人同士の会話だとひかれるところを、外国の人との会話なら個性として認めてもらえる感覚です。…おかしい!と思ったことについては、結構ズケズケ言ってきますが(笑
お友達との会話で「ひく」経験や、それによって特定の子を仲間外れにする様な経験がなければ、パートナーとの会話も弾むでしょう。国際結婚に向いているタイプだと思います。
国際結婚に向いている人の特徴 ~最後に~
この記事では、国際結婚に向いている人の3つの特徴を、お伝えしてきました。
あなたの結果はいかがだったでしょうか?
この記事の締めくくりとして、「国際結婚に向いている人の特徴」の本質をお伝えしたいと思います。
冒頭にも予告しましたが、ここで簡単なワークをご紹介しますね。ぜひチャレンジしてみてください!
準備は宜しいですか?
それではスタート!
Q1. 日本企業で見られる年功序列制度について、あなたなりの考え方を簡潔にまとめてください。
それでは、次のステップに進みましょう。
Q2. ここはディベートの場です。あなたは年功序列制について「反対」の立場として、先陣を切ることになりました。反対の理由を言葉にして理論的に説明してください。
多そうなご意見としては、優秀人材の流出や高齢化労働者の増加といった人材リスク、モチベーションや労働生産性の低下といった経営リスクなどでしょうか?
終身雇用制度や日本の人口ピラミッドなんかと絡めると、面白い主張ができそうですね!
Q3. あなたは古くからある大企業の部長職です。4人家族を支える一家の大黒柱。このまま順調に年齢を重ねて出世すれば、役員昇格のチャンスもありそう。
そんなある日、「あなたがQ2で回答した内容」を、30代のエース社員である部下が、あなたに対して上申してきました。
あなたの会社は、旧態依然とした年功序列制度から、抜け出せていませんし、経営陣は今後も制度改革をする気がないようです。…というか、あなた自身も年功序列制度の恩恵を最大限に受けている立場。
さて、あなたはこの部下からの上申に対して、どのような対応をとりますか?
※あなたの社会的立場と将来性を考えてください。同時にエース社員を辞めさせることは、会社の損失につながりますから、絶対に避けなければいけません。
いかがでしたか?
シッカリと回答できたでしょうか?
ちなみにですが、これという模範解答は用意していません。大切なのは、あなた自身が「適切に回答できたと思えるかどうか」です。
あなたの立場や考え、組織から見れば、30代のエース社員は間違いなく「異物」です。あなた自身の考えに基づいて「融和と受容」は進められたでしょうか?
かなり難易度の高い設問だと思いますが、もし適切に回答出来た自信があるなら、国際結婚は必ずうまくいくと断言できます。
最後に、なぜこんな質問をしたのかを説明しますね。
「国際結婚に向いている人の3つの特徴」ということで紹介してきた内容ですが、実は根底にある本質的な要素はたった一つなのです。
「自分と異なる考えと出会ったとき、それを正しく消化できるか?」これだけです。
精神的自立がされていなければ、異質を受容することは難しいでしょう。でも、日本の教育現場では、精神的自立を促すどころか、没個性を大量生産するための教育を、積極的に推進しています。精神的自立は称賛されるどころか、マイノリティの烙印を押し付けられるのです。
行き過ぎた暗黙の了解は、コミュニケーションをとらないまま、最大公約数の許容範囲を合意形成し、その範囲をはみ出た人や行為に対する集団的迫害を「障害 / 矯正」という名において正当化させます。…「迫害」という意識がないまま参加している人がなんと多いことか!
ダイバーシティの重要性を企業は叫んでいますが、はたしてどれだけの人が正確に意味を理解しているでしょうか? 普通って何でしょうか? 会社の発展を願った建設的意見が、幼い感情論と保身を目的とした集団暴力により排除されることは、決して珍しくありません。それでも発信を続けていれば、やがて変わり者扱いされ、挙句に理不尽な処遇をされることさえある。すべての日本企業がそうとは言いませんが、このような体質の企業は多いと思います。
お気づきでしょうか?
生まれて学校教育が始まった時から、会社に入ってまで(≒死ぬまで)、ずーーーっと「普通・平均・みんなと同じ」に押し込めようとするパワーが働いているのが、日本社会なんですね。
日本の社会構造そのものが、精神的自立とは逆の方面に力が働いているのです。日本企業のグローバル化が遅れているのには、それなりの理由があるということが、お判りいただけるのではないでしょうか。
日本的な社会ストラクチャーに疑問を感じられる方、特にそれに対してしっかりとした意見を言えるあなたは、国際結婚に向く人だと思います。
私のことだ!と思った方は、国際結婚を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?
◆ 国際結婚は『外国人に対するあこがれ』でしてはいけない
よく外国人に対するあこがれや、ハーフの子供が欲しいから、という理由で国際結婚をしたがる人がいますよね。
「カッコいい」とか「うらやましい」とか、おそらくその辺りが国際結婚したいという気持ちのモチベーションになっているのでしょう。
ようするにこの手のタイプの人は、ミーハー気質の人がほとんどだということが、お分かりいただけると思います。ミーハータイプは、「自分がない」から「流行に感化」されやすく、周囲(集団)と同化を図ることで孤立を防止しているという特徴があります。つまり精神的に自立していないと言えるのです。
ミーハータイプの人は、はっきり言って国際結婚しない方が賢明でしょう。ほとんどのケースで失敗に終わると思いますよ。国際結婚には向いていないタイプですね。
読んでいて気づかれたと思いますが、精神的な自立は、「自立していないことを自覚」することで、ご自身を成長させることが可能です。
精神的な自立をしてないよ~、もうだめだぁ!というものではありません。
これからの行動次第で、どうとでもなるものなのです。
日本的特性がダメかというと、全然そんなことはありませんよ!
優れたリーダの下で、徹底したトップダウンの組織体制を実現し、枠からははみ出ないぞ!と団結した時のパワーは、世界トップレベルだと思います。
問題は優れたリーダーが育っていないことと、精神的に自立していない人に権力を与えてしまうことですね。これが日本企業が凋落している原因です。
日本で一番必要な教育は、リーダーシップ論だと思います。
今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました!