※この記事は、2017年公表データに基づく記事です。2018公表の最新データはこちらの記事をお読みください。
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この記事では、最新の統計データを使って、国際結婚の傾向を分かりやすくお伝えします。
国際結婚って、増えてるの?それとも減ってるの?
お相手の国は、どこが多いのかな?
離婚率が高いって聞いたことがあるけど…
国際結婚って、ついついイメージで語ってしまいがちですよね?
この記事では、客観的なデータに基づいて、国際結婚を知ることができます。
国際結婚をしようと考えている方も、すでに国際結婚をしている方も、必見の内容です!
国際結婚に興味がある方は、ぜひお読みください!
この記事では、国際結婚=日本人と外国人の結婚を前提としています。
トレンド1.国際結婚って増えているの?
日本で外国の方を見かける機会って、すごく増えたと思いませんか?
旅行で訪れる方もそうですが、留学生や、技能実習生なども、増えているんです。
となると、、、
国際結婚も増えているのかな?というのが気になるところ。
↓ということで、気になる婚姻届出数のデータになります!↓
ご覧頂いた通り、増えるどころか『減って』います!
たしかに、日本全体の婚姻届出数も、年々減少してはいるのですが…
でも、全体の婚姻届出数の減少より、国際結婚の減少幅の方が大きいんですよ…
↓こちらは、国際結婚率の推移です!↓
国際結婚が婚姻全体のうちに占める割合は、2006年の6.1%がピークです。
なんと、婚姻全体の16件に1件は国際結婚という時代があったんですね! ∑( ̄Д ̄ )
たしかに、全体婚姻届出数は減っています。
でも、全体に占める国際結婚の割合も減少しています。
これは、日本人同士の婚姻数の減少幅よりも、国際結婚届出数の減少幅の方が大きい、ということに他なりませんね。
(1)国際結婚が減少している理由
ここで気になるのが、
ということではないでしょうか?
この原因は、出入国在留管理庁の、偽装結婚の取り締まり強化の影響だと考えられています。
じつは、2005年に、入管法という法律の改正がありました。
改正の理由は、興行ビザを持った外国人女性の不法就労と偽装結婚対策です。
これが、法令改正前の駆け込みによる国際結婚の増加を引き起こし、結果として、2006年に国際結婚件数ピークを迎えることにつながったんですね。
当然、駆け込みによる一時的な増加ですから、まもなくして、届出数は減少に転じました。
その後も、出入国在留管理庁は、一貫して偽装結婚に対する監視の目を強め続けています。
偽装結婚の詳しい説明は、こちらの記事をお読みください!
(2)国際結婚は増えていく?
このように考えれば、国際結婚数の減少は、その衰退を意味するものでありません。
偽装結婚の芽を、事前に摘むことによって、数が減少しているにすぎません。
つまり、本来あるべき姿に戻ったのが現在と考えることができるのです。
外国人在留者の数は、年々増えており、日本人が外国人と出逢う機会もあふれています。
留学生の方と、学びの場で出逢うこともあるでしょう。
就労ビザを持った方と、仕事を通じて出逢うこともあるでしょう。
外国人の方との交流が、真剣な恋愛に発展することがあるかもしれません。
中には、国際結婚という形で、ゴールインするカップルもいるはずです。
偽装結婚の撲滅と、外国の方との交流増加という、相反する現象が同時に起こり、そして交錯している端境期が、まさに今なのでしょう。
一時的な国際結婚数の減少は、けっして悲観して、問題視することではありません。
むしろ、前に一歩ずつ進んでいる、と評価するべきなのだと思います。
国際結婚の割合は減っていますが、偽装結婚対策の成果です。
真剣な恋愛の末の国際結婚は、今後増えていくことが予想されます。
将来的な国際結婚の増加に関しては、こちらの記事をお読みください!
トレンド2.国際結婚のお相手は、どんな国籍の人?
国際結婚では、どのような国籍の方との組み合わせが多いのでしょうか?
日本人男性と日本人女性では、大きな傾向の違いがあるようですよ!
(1)日本人男性のお相手
日本人男性は、アジア系の女性と結婚しているケースが目立ちますね。
中国とフィリピンの出身女性で、半数以上を占めているのが特徴です。
(2)日本人女性のお相手
日本人女性の国際結婚のお相手は、アジア系の男性だけに偏っていません。
欧米系の方と結婚しているケースも目立ちますね!
こんな風に思われる方も、いらっしゃるかもしれませんが、そんなわけはないです。
体感的にも、韓国人男性と国際結婚している日本人女性って多くないでしょ?
たしかに1位は韓国・朝鮮の男性です。
ただ、婚姻を機に『日本人の配偶者等』を取得している韓国・朝鮮国籍の人数が少ないことから、在日朝鮮人との結婚割合が高いだけということがわかるのです。
いわゆる国際結婚とは、少しベクトルが異なりますので、注意してくださいね。
国際結婚の場合、婚姻を機に『日本人の配偶者等』という、いわゆる配偶者ビザに変更することが一般的です。
ところが、在日朝鮮人は『特別永住者』という『日本人の配偶者等』よりもはるかに優遇された在留資格を取得していますので、変更する必要がありません。
(3)知らない外国人との交流【参考】
女性の国際結婚割合は、戦後から現在にかけて、婚姻全体の0.5%~1.5%程度です。
すこしずつ増えてはいますが、昔から大きな変動はないんですよ。
一方で、男性の国際結婚割合は、けっこう乱高下があります。
戦後まもない頃、日本人男性の国際結婚割合は、全体の1%に届きませんでした。その後、経済の発展とともにその数値は上がり続けることになります。
そして、いよいよピークの2006年には、4.9%にまで上昇します。
①ジャパンマネーでアジアで夜遊びをした男性が多かった
②①により、裕福で警戒心が弱いという印象を持たれて、偽装結婚のターゲットになった
事実、偽装結婚対策がされると、あっという間に、2%代に落ちていきました。
偽装結婚は、日本人の男性をターゲットとしていたことがはっきり分かりますね。
いまでも、お見合結婚やパーティなどの出逢いは、十分に用心するべきでしょう。
ただ、近年は、女性の方も警戒する必要があるようです。
近年は、インターネットを使った、気軽な出逢い方が増えていますよね?
たとえば、外国人との出逢いを目的としたサイトや、マッチングアプリの存在があげられるでしょう。
正しく使えば、理想的な外国人との出会いにもつながるはずですが、どうもリスクを認識しないまま、利用している日本人女性も少なくないようです。
やはり、見ず知らずの方とやり取りをする以上、色々なリスクが生じるものです。
最低限、こちらの記事に書かれている内容は、知っておきましょう!
トレンド3.外国人との出逢いは国内? それとも海外?
国際結婚をするカップルは、いったいどこで知り合っているんでしょうか?
日本国内?それとも、お相手の国でしょうか?
ステップ1 海外で出会って国際結婚したカップル数
ここで使っていくのは、配偶者ビザ(日本人の配偶者等)の申請数です。
一般的に、海外で外国人配偶者と出逢い、結婚後に日本で生活する場合には、「日本人の配偶者等」というビザを取得します。
どれくらい、「日本人の配偶者等」が申請されたのか?
日本人の配偶者等の申請数が分かれば、海外で出逢って、日本で結婚生活を送るカップルの数が推測できますよね。
日本人の配偶者数 ≒ 海外で出逢ったカップル数((配偶者等から、子供の人数は除いてあります))
2011年 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 |
9,351人 | 9,118人 | 7,829人 | 7,463人 | 7,411人 |
e-Stat新規入国外国人の入国目的より抜粋
ステップ2 日本と海外で出会ったカップルの比率
国際結婚の届出数から、ステップ1の数値を減算 ⇒日本で出会った国際結婚のカップル数
結果は、こちらになります!↓
どうやら、約3組に2組は国内で出逢って結婚しているようです。
残った1組は、国外で出逢って結婚しているということですね!
トレンド4.国際結婚するときの年齢は?
国際結婚というと、高齢の男性と若い外国人女性のイメージがありませんか?
本当のところ、国際結婚している方の年齢って、何歳くらいなんでしょうか?
日本人同士の結婚と、国際結婚の平均年齢を、初婚・再婚の別に調べてみました。
平均年齢の結果は、こちらになります!↓
…って、お~い!!
国際結婚している、日本人男性の年齢が予想通りやんけ!(笑
「日本人と結婚できないし、開発途上の国で嫁さんをさがすか!」
という心の声が、ここまで漏れ聞こえてくるようです!(^^;
そんな心の声に惹かれてくる女性は、どんな人が多くなるのか、想像できますよね?
そりゃぁ、お金欲しさに日本に嫁いでくる方が、多くなるのも仕方ないってもんです。
こうした動機で国際結婚しても、なかなかうまくいくのは難しいですよね!?
トレンド5.国際結婚の離婚率は?
「日本人夫婦の3組に1組は離婚する時代です。」
「国際結婚の夫婦の離婚率は、なんと70%なんです!」
最近、離婚を強調するような表現が、マスコミを中心に聞かれるようになりました。
その際に使われるのは、『その年の離婚件数/その年の婚姻件数』で、算出される数値です。
離婚件数が60件で、婚姻件数が100件なら、離婚率60%です。
この数値は、特殊離婚率といわれます。
特殊離婚率は、インパクトがありますし、雰囲気をつかむのには適しています。
しかし、離婚・婚姻がともに増減するトレンドポイントは異なります。
ですから、比較可能性が担保された数値ではありません。
そこで統計上は、普通離婚率という数値を使うことが一般的です。
普通離婚率は、全世界共通の尺度で、比較が可能な数値ですよ!
普通離婚率の算定式と、調査結果は、こちらになります!↓
- 普通離婚率 = 離婚件数 / 総人口 ×1,000
- 普通離婚率 = 人口1,000人あたり、どれくらいの人が離婚しているか?
※外国人の普通離婚率の分母は、在留している外国人総数を使います。
どうでしょう?
近年、日本人同士の結婚も、国際結婚も、離婚は減少傾向にあることがわかりますね!
ちなみに、普通離婚率が最も高い国は、ロシアで4.50、続いて2位はアメリカで、2.81になります。(日本の普通離婚率は、10位にランクインされています。)
たしかに、国際結婚の離婚率は、日本人同士の結婚に比べ、高いのは事実です。
しかし、減少トレンドの最中にありますし、突飛して高い数値ではないことも事実です。
2017年度版 国際結婚の傾向とトレンド ~まとめ~
- 国際結婚は減少傾向にありますが、今後は増えるかも…?
- 日本人男性はアジア、日本人女性は欧米系との結婚が多いです。
- 外国の方と、国内で出逢っているカップルのほうが多いようです。
- 日本人男性は、消極的な選択肢として、国際結婚を捉えている方が多いです。
- 国際結婚の離婚率は高いですが、離婚率は急激に下がってきています。
国際結婚がフラットな選択肢の一つとなる時代は、すぐそこまでやってきています。
まずは、知ることから始まりますよ!
今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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