最近の国際結婚って、どんな感じなんだろう?
国際結婚をしようと思ったとき、国際結婚の傾向や統計のデータって、やっぱり気になりますよね!?
とはいっても、どこにどんな統計データがあるのかを、探すのに苦労したのも事実です。
この記事では、あなたが気になっている、国際結婚の統計データを一挙公開していきます!
2018年9月7日に、厚生労働省から平成29年人口動態統計(確定数)の概況がプレスリリースされているんですが、ここから国際結婚の傾向がいろいろとわかるんですよ!
人口動態統計とは、厚生労働省が毎年公表する出生・死亡・死産・婚姻・離婚に関する統計資料のことをいいます。
国籍別に調査されている統計資料もあり、国際結婚に関する傾向も調査することができるんです。
ひょっとしたら、あなたのイメージが一変するような統計データがあるかも知れません。
今回は、最新の統計データを使って、次のような内容を分析していきますね!
- 国際結婚数の傾向
- 婚姻件数に占める国際結婚割合の傾向
- 国際結婚のお相手の国別割合
- 国際結婚したカップルの離婚の傾向
国際結婚に少しでも興味がある方は、ぜひぜひご覧くださいませ!
1.国際結婚数の統計と傾向は?
国際結婚の件数は2006年がピークで、そこから減少を続けています。
これは、2005年に入国管理法を改正して、偽装結婚を排除しようという動きがあったので、むしろ減少することが正常な反応です。その後、2011年に東日本大震災がありましたが、これも国際結婚減少傾向に勢いをつけた感じがありました。
しかし、このまま減少傾向が続くかというと、それには疑問符がつきます。
政府は近年、外国人の受け入れを積極的に進めているので、どこかで国際結婚数の減少は底を打ち、その後は上昇トレンドに入るはずなのです。
2019年4月には外国人労働者向けの新在留資格ができ、入国管理局も出入国在留管理庁へ格上げされました。外国人の受入方針は非常に明確ですね!
さて、問題はいつ”底”を打つのか、ということですが、ひょっとしたら既に底を打っている可能性があります。2015年を中央にして、2013年と2014年、そして2016年と2017年が鏡のようなシンメトリー状態になっていますから。
2018年の確定数が22,000件を超えてくるようであれば、上昇トレンドに入ったとみて間違いないと思います。
一方で、日本人同士の結婚の減少については、歯止めがかかりません。
原因はご存知の通り、長期的に続いている出生数の減少です。
出生数はひたすら減り続けていて、日本人全体の平均年齢が上がり続けています。
高齢化が進むということは、結婚適齢期の人口総数が減少するということですから、とうぜん婚姻数も減り続けますよね。
更に未婚率は上昇し、平均初婚年齢も上がり続けるなど、回復を阻む要因も数多く存在します。下げ止まりを期待することはできず、更なる婚姻数と出生数の減少は確定した未来といえるでしょう。
こんな状況だからこそ、もっと国際結婚を選択肢に挙げてもいいと思うんですけどね。
2.婚姻件数のうち、国際結婚割合の統計と傾向は?
(1)婚姻件数全体に占める国際結婚割合について
国際結婚の割合は、2006年にピークを迎えたことは、先ほどご説明しましたよね。
2006年には、全体の婚姻件数のうち、なんと約16件に1件が国際結婚でした。
国際結婚の割合は、2007年以降徐々に減少していたのですが、国際結婚の件数と同じで2015年あたりに底を打っている可能性がありますね。
わずかですが、2016年から国際結婚の割合が上昇していますよね。
今後は、国際結婚の件数が伸びるとともに、国際結婚の占有率も上がってくるのではないかと思います。
(2)統計からみる国際結婚の男女比率について
国際結婚する日本人は、男性が多いのでしょうか?それとも女性?
先程のグラフをご覧いただいた段階でお気づきのかたも多いと思いますが、「日本人男性」の国際結婚数の方が、圧倒的に多いんですね。
国際結婚件数を1とした場合、日本人男性0.7・日本人女性0.3という構成割合です。圧倒的に、日本人男性の方が国際結婚を多くしているんですよ。
これには訳があるのですが、かなり長文になるので別記事にまとめました。
さて、2006年から国際結婚の件数と占有率が下がったことを、お伝えしてきましたよね。
ここで日本人男性の国際結婚比率と、日本人女性の国際結婚比率に注目してください。
日本人女性の国際結婚比率は、ほとんど変わっていないにもかかわらず、日本人男性の国際結婚比率は、2006年以降急激に下がっていますよね?
…そうなのです。
つまり、日本人男性の国際結婚数や割合の減少は、偽装結婚対策の影響を思いっきり受けた結果であるというわけです。
この事実は、日本人男性をターゲットにした偽装結婚がいかに多かったのか?ということを表しています。
そして残念ながら、偽装結婚は減ったと言え、いまだにゼロではありません。
この記事をお読みのかたの約半数は、おそらく男性でしょう。国際結婚に興味があり、国際結婚をしようと考えている人もいると思います。
国際結婚にまつわる偽装結婚というリスク、そしてそのリスクを回避する方法について、十分に身につけていただき、国際結婚をするようにしてくださいね!
♥国際結婚最大のリスクについて”偽装結婚”について解説した記事です。
”偽装結婚”と言っても、様々なパターンやリスクがあります。
3.国際結婚相手の国別割合の統計と傾向は?
日本人が国際結婚をする場合、お相手のかたはどこの国の人が多いのでしょうか?
じつは、日本人男性と日本人女性で、ずいぶん傾向が異なります。
このブロックでは、日本人男性と日本人女性をそれぞれ解説していきますね。
(1)日本人男性が国際結婚する女性の国はどこが多いの?
こちらの円グラフは、日本人男性が国際結婚をする、お相手の外国人女性の国籍を表した統計データです。
中でも、一番婚姻数が多いのは中国人女性になっています。
ただ、年々婚姻数は減少していて、中国の経済発展が影響していると考えられます。
今後は、高度人材として日本の企業で働く中国人女性が増えるでしょうから、どこかで増加傾向になると思います。
中国人女性とは逆で、近年増加しているのがASEAN女性との結婚です。
一時フィリピン人女性との国際結婚はだいぶ減少していたのですが、ここにきて再び増加してきましたね。
その他の中に含まれているため分かりづらいのですが、ベトナム人女性との婚姻数も大幅に増加しています。
日本人男性と結婚している外国人女性の国籍を見ると、国際結婚相談所のサービスがある国が多いですね。かなりの割合の人がお見合い婚(業者婚)なのかもしれません。
韓国・朝鮮の女性との結婚も目立ちますが、在日朝鮮人との結婚も含まれています。いわゆる国際結婚とは、少し異なる層がカウントされている点に注意してください。
♥国際結婚をするときの年齢と年齢差についてまとめました。
日本人男性の国際結婚は、年齢という部分でも少し特徴的なんです。
(2)日本人女性が国際結婚する男性の国はどこが多いの?
こちらの円グラフは、日本人女性と結婚する外国人男性の国籍に関する統計データです。
日本人男性の国際結婚と異なり、国際結婚するお相手が「特定の国や地域に偏っていない」という傾向があります。
これは、1位が”その他”であることからも明らかですよね。
特定地域に偏らない理由は、国内での出会いや、海外留学先での出会いなど、恋愛結婚が多いからだろうと思われます。
ちなみに、韓国・朝鮮の人との結婚が多いですが、これは日本人男性と同様です。
♥国際結婚の離婚率を国別にみると、相性のいい国が見えてくる!?
結婚相手の国を見たら、離婚率にも目を向けてみると良いでしょう。
4.国際結婚したカップルの離婚統計と傾向は?
あれは特殊離婚率という数値であり、使い方には注意が必要な数値です。
簡単にいってしまうと、100人中何人が離婚をしたのかは、まったく表していない数値ということです。
厚生労働省は、人口動態調査の中で、離婚率を以下のように定義づけています。
年間離婚届け出件数 / 10月1日現在日本人人口 × 1,000
※国際結婚の場合には、分母=”10月1日現在外国人人口”
これも結婚した人のうち、どれくらいの人が離婚したのか?を表すスコアではありません。
単純に、日本人1,000人のうち、その年に離婚した件数の割合は?というものです。
よく見ると、”分母は人数”なのに、”分子は件数”。計算結果は、百分率でもない。
なんか中途半端な印象を受けますが、これが公式の離婚率算出法ですし、国連加入国はこの算式で離婚率を計算しますから、比較可能性は担保されています。
こちらが日本における離婚率の統計データです。
千分率のデータですので、パーセントではなく「‰(パーミル)」という単位を用います。
さて、離婚率の統計データを見てお気づきだと思いますが、国際結婚の離婚率がものすごい勢いで減少しています。
ただ、国際結婚は離婚しづらい!という指標ではありませんから、お気を付けください。
たしかに、国際結婚の離婚率が減少しているのは事実です。
しかし、過去最高の外国人が日本に在住し、かつ、離婚数そのものも減少傾向にあります。
要は分母は増加傾向にあって、分子が減少傾向にあるということですね。
ですから、国際結婚の離婚率が減少するのは当たり前なんです。
離婚率をエクセルで組んでいること、および、厚労省が日本人の離婚率と外国人の離婚率を区別して計算していないことから、厚労省発表の数値とわずかに異なります。また、在留外国人統計は、10月の人口データがありませんので、12月公表のデータで代替しました。
国際結婚が離婚しやすいかどうかが知りたいんだけど…
大変残念ですが、公表されているデータで、国際結婚が離婚しやすいのかどうなのか?を把握できる統計は存在しません。
これは、私たちが考える「離婚率」と、統計学上定義される「離婚率」に大きなズレがあるためです。
私たちが考える「離婚率」って、「結婚した100組のカップルのうち、何組が離婚したか?」という割合なんですよね。これを算定するためには、基本的には後追いが必要になります。
でも、統計では後追いなんてしません。
そのため、特殊離婚率や千分率の離婚率などで表すのですが、もちろん私たちが知りたい情報ではありません。
ちなみに、公表されている統計データでは、国際結婚が離婚しやすいかどうかは分かりません。でも、あるデータを加工することで、知りたい情報に近づくことはできます。
興味がある方は、ぜひこちらの記事をご覧ください。
♥国際結婚は離婚しやすいのかどうか?結論はこの記事にあります。
世論って結構いい加減です。マスメディアも、それを鵜呑みにする人も…
最新の国際結婚の傾向(人口動態統計)~まとめ~
いかがでしたでしょうか?
この記事では、厚生労働省が公表する人口動態調査の統計データを使って、国際結婚の傾向について解説してきました。
あなたの知りたい情報は、きちんと調べることができたでしょうか?
あなたが一番知りたい情報は、国際結婚が安全かどうか、ということだと思います。
離婚という点については、他のサイトにはないオリジナルの切り口で、他の記事でもピックアップしています。ぜひ参考にしてくださいね。
私の個人的な予想になりますが、国際結婚の婚姻数はこれから上昇傾向に転じますし、離婚数も間違いなく減少します。離婚数については、現に減少しています。
国際結婚は言語や文化が異なる2人が夫婦になるのだから、もちろん難しさはあります。でも、外国人だって、徐々に日本の文化を学び、日本に近づいてきているのです。
もはや、昔のように「国際結婚=危険」という認識は、大きく的外れな意見でしょう。
今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました!
https://kokusaikekkon7.com/first_knowlege_of_international_marriage/