国際結婚する人が知っておくべき日本の戸籍ルールをまとめてみた

国際結婚に必要な戸籍のルールをまとめて全部お伝えします!
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私の国には「戸籍制度」なんてないわ。結婚したら「戸籍」について知らないとダメみたいだし、あなた詳しく教えて!
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いやぁ…俺も今まで戸籍のことなんて、ほとんど知らずに生きてきたんだ……困ったなぁ
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ムシャムシャ(…戸籍謄本?なにそれ美味しいの?)

この記事では、次のような内容を解説します。

  • 日本における戸籍制度の意義
  • 戸籍の編製(日本人同士の結婚と国際結婚の対比)【一番重要】
  • 諸外国における戸籍制度

 

「日本の戸籍制度」は、世界的に見るとかなり独特な制度です。

戸籍制度は元々中国から来たと言われていますので、中国系の外国人であれば、戸籍制度になじみがある可能性もあります。でも、ほとんどの外国人は、恐らく「戸籍ってなにヨ?」という状態ではないでしょうか。

とはいっても、日本では様々な生活場面で、戸籍謄本の提出などが要求されます。たとえ外国人であっても、「戸籍」に関する最低限の知識は持っておかなければいけません。

特に国際結婚して日本で生活する外国人にとって、戸籍に関する知識は必須でしょう。

 

この記事では、外国人のかたが最低限知っておくべき戸籍のルールをご紹介します。国際結婚する日本人の方にも、お読みいただきたい内容です。

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ぜひ最後までお付き合いくださいねネ♪
5秒でわかるページ概要

1.日本における戸籍制度の意義

日本における戸籍制度の意義まず最初に、日本における戸籍制度とは、いったいどのようなものなのか?また、戸籍制度には、どういった意味があるのかについて、理解しておきましょう。

(1)戸籍ってそもそも何??

戸籍とは、個人の「出生から死亡」までの身分上の重要事項を明らかにするものです。また、親族関係を法的に証明するためにも必要とされます。

戸籍を見れば、その人の出生地、婚姻や離婚の経歴、子どもの出生、現在の家族関係などが、すべてわかるのです。

戸籍情報は、本籍地がある市区町村の役場で管理されています。これらの戸籍情報は、「戸籍謄本・戸籍抄本」という形で、法的書類としてアウトプットできます。

戸籍謄本等は、個人の「親族関係・身分関係」に関する公的証明書として、幅広く利用されています。

戸籍謄本等の提出が必要なケース(一例)

  1.  婚姻時・離婚時
  2.  パスポート申請時
  3.  本籍地変更時
  4.  会社設立時
  5.  保険金・年金請求時 など

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ちなみに、戸籍謄本は家族全員の情報が記載されるもの、戸籍抄本は、家族のうち特定の人だけの情報が記載されるもの、という違いがあります。

(2)外国人は日本の戸籍を持てないって本当??

「外国人は、日本の戸籍を持てない」という話を聞いたことがある人も多いと思います。

これは事実で、外国人は日本の戸籍を持てません。

ただ、外国人であっても「日本での婚姻・離婚・子供の出産・死亡」については、対応する役所に届出る義務があります。したがって、日本で行った重要な身分情報は「対となる日本人の戸籍情報」に記載されます。

どうしても戸籍情報が必要な場合は、契約者や代表者を日本人として、その日本人が戸籍謄本を提出することが一般的です。

ちなみに、外国人も住民登録が義務付けられています。外国人であっても、自分の「住民票」は取得できますので、一般的な書類提出で困ることは、ほとんどありませんよ。

 

(3)日本の戸籍が果たす3つの役割

ここまでをまとめる意味で、日本の戸籍が果たす3つの役割を確認しておきましょう。

日本における戸籍情報は、主に次の3つの役割を果たしています。

  1.  身分関係を明らかにする役割
  2.  親族関係を明らかにする役割
  3.  日本人であることを証明する役割

日本の戸籍には、いつどこで生まれ、いつ誰と婚姻をしたのか、といった身分関係を明らかにする役割があります。

また戸籍には、その人の配偶者や親子関係にある人、つまり親族関係を明らかにする役割もあります。

さらに、戸籍は日本人しか持つことができませんから、「戸籍がある=日本人である」と証明する役割も有しています。パスポート申請時に戸籍謄本が必要な理由は、日本国籍を証明するためなんですよ。

2.国際結婚すると、戸籍情報はどうなるの?

国際結婚すると戸籍はどうなるの?

結婚をすると「戸籍の編製」という作業が行われます。

編製とは「作成」という意味で、要するに結婚した夫婦の戸籍が新たに作成されるのです。

婚姻時の戸籍の編製は、日本人同士の結婚と国際結婚では大きく異なる部分があります。

非常に大切な内容ですので、国際結婚するかたは、シッカリと理解しておきましょう。

(1)戸籍編製の三大原則

まず初めに、戸籍が編製される時の三大原則について、軽く触れておきます。

これが理解できていないと、なぜ日本人同士の結婚と国際結婚で、なぜ婚姻時の戸籍編製が異なるのかが、よく分からなくなってしまうのです。

戸籍編製の三大原則とは、次の3つのルールをいいます。

  1.  三世代戸籍禁止の原則【一番重要】
  2.  同氏同戸籍の原則
  3.  日本人限定の原則【二番目に重要】

 

ルール1 三世代戸籍禁止の原則

三世代戸籍禁止の原則とは、戸籍情報は「夫婦と、その未婚の子」を一つの単位として作成する、というルールのことです。

つまり、戸籍情報には「親・子の二世代」しか記載されず、「祖父母・孫」という三代目は記載されないのです。

少し分かりづらいので、具体例を使ってみましょう。

問題:あなたが未婚の日本人の場合、戸籍謄本には誰の情報が記載されるでしょうか?

答え:戸籍謄本には「あなたのご両親と、あなたご本人、そして結婚していないご兄弟・姉妹」の情報が記載されます(空欄を反転して答えを表示してください)。

 

どうでしょう?イメージは掴めましたか?

三世代戸籍禁止の原則がわかると、次の2つのことが理解できるはずです。

  1. 結婚と同時に、子どもは親の戸籍から除籍される
  2. 結婚すると戸籍がなくなるので、新しく戸籍を編製しなければならない
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この内容は、この先を理解する上でとても大切になります。

 

ルール2 同氏同戸籍の原則

同氏同戸籍の原則とは、ある戸籍情報には、同じ氏(名字)の人しか記載できない、といううルールのことです。

つまり、一つの戸籍に記載される人は、全員同じ名字ということなのです。

この名字は「戸籍の筆頭者の名字」に統一されます。

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日本人同士の結婚では、夫または妻のどちらを筆頭者にするかを選択します。
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夫を選択すると夫の名字が、妻を選択すると妻の名字が戸籍上の姓になるのデスネ。
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約96%の夫婦が、夫を筆頭者(夫側の姓を名乗る)としていますよ。

 

ルール3 日本人限定の原則

3つ目の原則は、日本人限定の原則です。

先ほどお話した通り、外国人は日本の戸籍を持つことができない、という内容です。

つまり、外国人が戸籍の筆頭者になったり、入籍(ある筆頭者の戸籍に入ること)したりすることはできないのです。

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この内容も、この先を理解する上でとても大切です!

 

(2)【参考】日本人同士が結婚した時の戸籍の編製

日本人同士が結婚した場合の戸籍の編製国際結婚をした時の戸籍の編製を見る前に、参考として日本人同士の結婚のケースを見ていきましょう。これが分かっていると、国際結婚の戸籍について、理解しやすくなります。

では、ある日本人男性(一人っ子、初婚)が、ある日本人女性と結婚する例で、戸籍の編製について考えていきます。

日本人であれば、初めて結婚する段階では、かならず自分の両親の戸籍に入っています。

先ほどの繰り返しになりますが、戸籍情報は「夫婦と、その未婚の子」を一つの単位として作成されていました(三世代戸籍禁止の原則)。したがって、この男性の戸籍情報は、「ご両親とご本人」となっているはずですね。

今回、この男性は日本人女性と結婚することになりました。

結婚を機に「未婚の子」ではなくなりますので、ご両親の戸籍から除籍されることになります。

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あれ?そうすると、日本人男性の戸籍がなくなっちゃいませんカ??
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いやいや、問題ないよ。思い出して?戸籍作成の単位は、「夫婦」とその夫婦の未婚の子だったよね?

 

…そうなんです!

日本人同士が婚姻することで、新たに「夫婦」が誕生しますから、日本人男性と日本人女性の新しい戸籍が編製されるのです。

夫と妻のどちらを戸籍筆頭者とするかは、婚姻届により届け出ます。以降、夫婦の姓は、戸籍筆頭者の氏で統一(夫婦同姓)されることになります。

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オオ~、なるほどデス!よくわかりましたヨ!

日本人の戸籍の流れ

(3)国際結婚した時の戸籍の編製

国際結婚における戸籍編製について説明する外国人花嫁

では、いよいよ本題の「国際結婚した時の戸籍編製」について、確認しましょう。

とはいっても、あまり難しく考える必要はありません。

国際結婚を機会に、両親の戸籍から除籍される、という部分までは、まったく同じです。

 

では、両親の戸籍から除籍された後、どうなるのかについて見ていきます。

両親の戸籍から除籍されるということは、日本人の戸籍がなくなるということです。したがって、新しい戸籍を編製して、新しい筆頭者を立てなければいけません。

その際、外国人の配偶者は日本国籍を持っていませんので、新しい戸籍に入籍することもできなければ、当たり前ですが筆頭者になることもできません。

では、どのような戸籍が編製されるのかというと、国際結婚の場合には、日本人を筆頭者とした単独の戸籍が編製されるのです。つまり、結婚した日本人ひとりだけの戸籍(連れ子などの事情がなければ)になるということです。

 

外国人と婚姻したという情報はどこを見れば分かるの?

戸籍制度について知りたい外国人妻のアイコン画像戸籍制度について知りたい外国人妻
日本人の単独戸籍作成ってことは、外国人との婚姻情報は戸籍に記載されないの?
戸籍制度について知らない日本人夫のアイコン画像戸籍制度について知らない日本人夫
それだと、身分情報の信頼性を確保するという、戸籍制度の目的が達成されないよね。。。どうするんだろう?

ご安心ください。

国際結婚した場合、外国人は入籍(戸籍に入ること)できないのですが、日本人の単独戸籍の中にある「身分事項」という欄に、外国人との婚姻に関する情報が記載されるのです。

従って、戸籍謄本等の信頼性や有用性は、日本人同士の結婚と同等に担保されています。

国際結婚すると、身分事項の婚姻欄には、以下の4つの情報が記載されます。

  1.  外国人との婚姻日(婚姻届が受理された日=戸籍編製日)
  2.  外国人配偶者の氏名(住民票登録の氏名)
  3.  外国人配偶者の国籍
  4.  外国人配偶者の生年月日

国際結婚した日本人(外国人妻との間に子一人)の戸籍謄本例

まとめますと、国際結婚をしたケースでは、戸籍編製の流れは、以下のようになります。

 

3.国際結婚の戸籍編製に関連する2つのポイント

国際結婚して戸籍編製される際の2つの注意点

国際結婚をすると、日本人の単独戸籍が編製されることは、お伝えした通りです。

それ以外に、国際結婚の戸籍編製に関して、知っておいた方が良いポイントを、2つご紹介いたします。

(1)国際結婚では、何もしないと『夫婦別姓』になる

ソファに座る国際結婚カップル。お互いに目を合わさず、夫婦別姓のイメージ

国際結婚では、何も手続きをしないと、夫婦別姓になります。

日本人であるあなたは、婚姻に伴って単独戸籍が新たに編製されますよね。単独戸籍に記載される姓は、今まで名乗っていた日本姓の名字です。

つまり、婚姻後も今までの名字と変わることはありません。

一方で、外国人配偶者は、そもそも日本の戸籍を持つことができません。したがって、婚姻に伴う姓名の変更は行われず、住民票に記載したファミリーネームを、婚姻後も継続して使い続けることになります。

日本人同士の結婚であれば、婚姻時に戸籍筆頭者を決めて、夫婦の名字を戸籍筆頭者の姓に合わせます(夫婦同姓)が、国際結婚には、その概念がないということです。

従って、国際結婚では、夫婦別姓が原則となるのです。

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もしも、夫婦同姓にしたいのであれば、所定の手続きを踏む必要があります。

 

(2)新しい本籍地は、なるべく『居住地』で登録しよう

国際結婚の戸籍編製の際、本籍地は居住地にしましょう

国際結婚で戸籍編製される際、本籍地はなるべく「居住地」で登録しましょう。

本籍地とは、戸籍を管理する市区町村のことをいいます。

国際結婚であっても、婚姻をする際には、各市区町村に「婚姻届」を提出します。「婚姻届」には、二人で選んだ「本籍地」を記載しなくてはなりません。

本籍地は、任意の場所を登録できますので、例えば「二人の思い出の地」や、極端な話、「皇居の所在地」などを本籍地として登録することもできます。

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実際、東京都千代田区千代田1-1(皇居の所在地)を本籍地にしている戸籍も、2000件くらいあるみたいデス♪

ただ、注意が必要なのが、「本籍地=戸籍の管理地」ですので、戸籍謄本や戸籍抄本は、本籍地を管轄している市区町村でなければ、発行してもらえないという点です。

国際結婚では、結婚をした後も、外国人配偶者にかかる法的な手続きが非常に多くあります。手続きに戸籍謄本や戸籍抄本が必要なケースも少なくありません

結婚後のことを考えると、居住地と新しい本籍地は、なるべく同じ場所とした方が、いざという時に便利でしょう。

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住所地と本籍地が遠いと、戸籍謄本や戸籍抄本を取りに行くのが大変なのですヨ…

4.【参考】日本以外の国での戸籍制度の導入状況は?

日本以外の外国で、戸籍制度はどのようになっているの?

ここでは、海外における戸籍制度の運用状況について、軽く触れておきます。

結論からいうと、日本と同様の意義・制度で戸籍制度を導入しているのは、「台湾」だけです。韓国も昔は採用していましたが、2008年に廃止しました。

各国で戸籍に代わるような制度はありますが、日本と同様の意義・制度ではありません。

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あれ?中国にも「農村戸籍」や「都市戸籍」っていう、戸籍がありますヨ??
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日本の戸籍は、身分関係・親族関係・国籍を明らかにする役割があったよね。
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なるほど~!中国の戸籍は身分制度の一つみたいなものだから、中身がちょっと違うんですネ。

5.国際結婚で知っておくべき戸籍の知識 ~まとめ~

この記事のまとめ
  • 国際結婚すると、両親の戸籍からは除籍される。
  • 新しい戸籍が編製されるが、外国人配偶者が戸籍に入ることはない。
  • 外国人配偶者の情報は、「身分事項」の欄に記載される。
  • 国際結婚の場合は、原則、夫婦別姓である。
  • 本籍地は、居住地と同一にしたほうがよい。

いかがでしたか?

この記事では、国際結婚する人が知っておくべき戸籍のルールについて、シンプルにまとめました。

この記事の内容が理解できれば、国際結婚の際に戸籍関係で困ることはないはずです。国際結婚をした後、ご夫婦の姓(名字)をどうするのかについても、この機会に考えてみると良いかもしれませんね!

今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました!

国際結婚に必要な戸籍のルールをまとめて全部お伝えします!

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